【大宮】初陣で示した新指揮官の志向。目指すのはただの攻撃サッカーじゃない! 育成組織で攻撃的な大宮スタイルを浸透させてきた伊藤新監督。 戦術的にもメンタリティの面でも「前衛的」とも言える攻撃性が際立つ。

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5月28日、大宮アルディージャは
渋谷洋樹監督と黒崎久志ヘッドコーチの
解任を発表。

併せて伊藤彰コーチが新監督に、
海本慶治コーチがヘッドコーチに
昇格することも発表された。

今季はここまでリーグ戦で
2勝1分10敗の最下位に沈み、
ルヴァンカップでも早々に敗退が決定。

5月27日のリーグ13節・柏戦
(●2-4)の翌日に決断が下された。


森正志代表取締役社長が

「我々としても非常に残念であり、
苦渋の決断であったところで
ありますけども、クラブの引き続きの
成長のためには、今季なんとしても
J1に残留を果たせるチームに
しなくてはいけない」


と語ったように、クラブの
生き字引的存在でもある渋谷監督の
解任は、成績面では致し方ない
としても簡単な決断ではなかった。

それでも変化を求めた以上、
J1残留という結果が
最低限の目標となるだろう。


ただ、後任を外部からの招聘ではなく
伊藤彰監督の内部昇格としたことからも
分かるように、引き続きクラブとしての
継続性と大宮としてのスタイル構築にも
重きを置いていることは明らか。



「(残留のために)
誰であればというところで
私の中では伊藤彰だった。

戦術、タクティクスを含めて、
選手からの信頼度も含めて
判断しました」

と話したのは、松本大樹強化本部長。


当面の目標としてJ1残留を目指しつつ、
育成組織において攻撃的な
大宮スタイルを浸透させてきた
伊藤監督の下、今までのベースを
生かしながら戦術的な
発展を図っていくことになる。


より細かく新指揮官のサッカーを
掘り下げると、代名詞となるのは
4-1-4-1あるいは4-3-3の
システムだろう。


技術力の高いアンカーを置き、
両ワイドが中央にも入って
サイドバックの攻め上がりを促す
攻撃的フォーメーションが
採用される見込みだ。


ユース時代から伊藤監督のスタイルを
知る高山和真は

「(伊藤)彰さんのサッカーで
みんなが前向きでプレー
するようになれば、
もっとパスにメッセージが付けられる。

ターンしてほしい、スルーパスに
走ってほしいとか、
メッセージが分かる」と証言する。


指揮官自身、就任会見では

「今のベースをもとに、
攻撃的なサッカーをやりたい」

と新体制の方針を打ち出している。



初陣となった5月31日の
ルヴァンカップ7節・磐田戦
(○2-1)でも、その意思は
明確に表われていた。

開始早々に大前元紀が退場処分を
受けたものの、ポゼッションを
諦めずにサイドから崩し切って先制。

一度は追い付かれながらも
ラスト5分で攻撃的な4-2-3に
システムを変更し、
再びサイドアタックから両ウイングの
連係で決勝点をもぎ取った。


戦術的な部分はもちろん、
試合を進めていく上での
メンタリティの面でも、「前衛的」
とも言える攻撃性が際立っている。


今後はJ1残留に向けてリーグ戦で
ひとつでも多くの勝点を
目指していくことになるが、
展開されるサッカーは残留争いに
身を置く多くのチームのように
手堅いものではなく、

リスクを承知の上で前傾姿勢を
貫く戦いになる可能性が高い。


その結果がどうなるかは
神のみぞ知るところだが、
異彩を放つ攻撃スタイルが
話題を呼ぶことは間違いなさそうだ。

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